第1回は、北陸先端技術大学院を核に、国際的な研究開発拠点としての整備が進む「いしかわサイエンスパーク」で事務所を構え、プロダクトデザイン、グラフィック、ウェブなど、幅広いジャンルを手掛ける宮本雅文さんです。 |
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全ての仕事が、お客さんのものであると同時に自分の作品でもあります。自分が生み出したものには、それぞれ思い入れがあって、愛着もあります。ですから、特別にひとつふたつあげるのは難しいですね。
13歳のときにはじめて「デザイン」という言葉の意味を知りました。このことは、当時工作好きで、図画と音楽の授業だけが学校へ行く理由だった少年に大きなインパクトを与えました。金沢にデザインを学ぶ大学があることも分かり、将来進むべき道がそこにあると思いました。その後、なんとか意中の大学に進むことができ、やりたかったことが好きなだけできる毎日で、とても楽しい学生生活を送りました。
就職も無事に決まり、東京のデザイン事務所で修行の日々が始まりました。 デザイン現場の労働環境はとても厳しく、社会の厳しさを十分に体験しましたが、同時にこの道に進んでよかったという思いも確認でき、独立することが次の目標になりました。
仕事としてデザインをするということは、クライアントの要求にいかに適切に応えられるかが勝負です。デザインクオリティーはもちろん高くないといけませんが、時間は限られているので、寝るひまを惜しんでということにもなります。質を落とさずに短時間でつねに新しいものをアウトプットし続けるというのは、並の「好き」ではやっていけません。だから自分は、(この仕事が)よっぽど好きなんだなーとよく思います。
私の事務所は、プロダクト・グラフィック・ウェブ・マルチメディアなどデザインの守備範囲が広いことが特長のひとつです。デザインするアイテムが変わっても、デザイン本来のアプローチには違いがないという考え方が根底にあります。この特長を活かして、トータルブランディングデザインが求められる仕事を今以上に増やして行きたい思っています。
ジャンルを問わず、広く浅く。目に入るもの全てが情報源である、と考えています。
マイヨットのデッキで、地中海に沈む夕日を眺めながら、ワイングラスを傾ける。なんてね‥
半年ほど仕事を離れて充電したい。無理だけどねー。
自分が生み出したものが、世の中に出て行って評価されるということは作り手の一番の喜びです。デザインという言葉の響きに魅力を感じてこの道に進もうと考える人も多いと思います。モノづくりの現場というは職人の世界で、例えば饅頭職人・うどん職人などという方々とわれわれデザイン屋とのあいだに大きな違いはありません。本物の作り手は、作ることの喜びとモノのよしあしを知っています。これからデザインの道へ進もうと思っている人は、自分が本当にものづくりが好きなのかどうか、熟慮すべきだと思います。決して楽な道ではありませんが、デザイナーはやり甲斐のあるすばらしい仕事です。ぜひがんばってください。